定性分析とは?主な分析方法やメリット・デメリットを解説
ユーザーインタビューとは、自社の商材やサイト、アプリなどのユーザーから協力者を集め、インタビューを実施する方法です。 実際のユーザーと対面で会話しながら意見をヒアリングできるため、アクセス解析をはじめとする定量分析では得られないユーザーの本音や知見を得られるでしょう。ユーザーインタビューでは一問一答のような質問を行うのではなく、ユーザーの答えに応じて深掘りした質問をすることで、よりユーザーの本音に近づけるはずです。ユーザーが緊張して本音を話してくれない状態は避け、リラックスしたムードを演出するのも重要です。
自由回答式アンケート
アンケート調査の中でも「なぜそう思ったのですか?具体的に回答してください」といったような、自由回答式アンケートの結果も定性調査に役立ちます。 ユーザーインタビューのように深掘りした質問を行うことはできませんが、選択式アンケートでは得られないユーザーの思いを具体的に引き出すことができます。
UIレビュー
ユーザーに実際のサイトやアプリを使ってもらい、その際の行動を観察したり意見をヒアリングしたりするのがUIレビューです。 サイト制作者や運営担当者が想定していない行動をとったり、見てほしい場所が注目されていなかったりと、自分たちでは気づけない発見が多く得られるものです。ユーザーを集めるのが難しければ、サイトやアプリの運営に携わっておらず、日ごろあまり利用していない社員に協力してもらうのも手です。
SNS上の消費者の声の分析
BtoCの商材の場合、一般消費者がSNS上に感想を投稿しているケースがあります。 SNS上の口コミは企業に忖度せず本音で話されているため、率直な意見を知るために役立ちます。
ヒートマップ調査
ヒートマップ調査とは、ユーザーがサイトのどこをよく見ているのか、マウスやスクロールの動きを元に分析する手法のことです。 ヒートマップ調査用のツールを導入すれば、サイトがサーモグラフィのように色づき、よく見られている箇所やあまり見られていない箇所を直感的に把握できるようになります。想定していたところがあまり見られていない場合は、なぜそうなってしまっているのか仮説を立てて、導線やボタン、文言などを変更して効果検証を行いましょう。
なぜ「データ分析力」ではなく「データ活用力」が必要なのか? これから身につけるべきスキルとは
データ分析とデータ活用の必要性はもはや誰もが知るところ。しかし、両者に必要なスキルは異なります。データ活用ができるようになりたいと標榜しながらデータ分析を学ぶのは正解なのでしょうか。データをうまく活用できない原因はデータ分析の不具にあるのではなく、データ活用のスキルが不十分だからでは? そうしたデータ活用にまつわる悩み事を解消する1冊が『問題解決ができる! 武器としてのデータ活用術』。本書から、なぜデータ活用力が必要なのかを説いた「第1章 これからの時代に求められるデータ「活用」リテラシー」を紹介します。
機械がやる仕事、人がやる仕事
例えば、「多くのデータの中から何かしらの特徴を読み出す」。
「データを活かして成果を出したいと考える人が、ネットや身の回りで手に入るデータをかき集め、それをグラフや表などに加工し、その結果を眺めては、『そこから何が言えるか』を見い出すことに四苦八苦。気がつくと、いくつもの折れ線グラフや棒グラフ、平均値の表などが目の前に並んでいる」
「一体ここから何が言えるんだ?」
「もっと良いやり方はないのかなぁ……」
- 統計学の知識
- 分析手法の理屈・やり方
- データの加工や分析作業方法(Excelやツールの使い方を含む)
機械のほうが圧倒的に得意な仕事が既に世の中にある中で
重要なのは、これからの自分に必要なスキルを見極めること
価値あるアウトプットを導き出すために
データを最大限に活かし価値あるアウトプットを導き出すためには、機械やツールの操作への理解を深めることとは別に、人が身につけるべき高度で価値あるスキルが必要となるのです。
統計を学んでも統計を「使える」ようにはならない
図1:データ活用に必要な三つの箱
価値あるスキルとは
身につけるべきスキルは何か、再度確認する
「まずデータを見る」を止める~データの中に答えなんかない~
図2:子供人口密度(年少人口/km2、2015年)
(出典:総務省「人口推計」などの資料より加工)
「データを活用できない」人に共通する課題・問題点
データ分析を実務で活かせていない人は、「目の前のデータを適切にいじると、何か有用なものが見えてくるはず。何も見えてこないのは、分析方法や知識が欠如しているからだ」と思っています。つまり、データや作業がまず先に有りき なのです。
図3:本当にその「データ」の中に答えがあるのですか?
図4:よくある問題点
これからの時代に本当に必要な知識とは
本書がお伝えすること
データ分析は目的化されやすい。
レベル1≒グラフありき
図5:レベル1 既存のグラフや表などを集め、そこから何が言えるのかを考える
(出典:統計ダッシュボード、地域経済分析システム(RESAS))
レベル2≒データありき
図6:レベル2 既存のデータから何かしらのパターンを読み出そうとする
レベル3≒目的ありき
図7:レベル3 目的(知りたいこと)を明確にし、それを検証するためのデータと方法を考える
本書で用いるデータ活用のプロセス
図8:データ活用のプロセス
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